浄水器カートリッジについて
先ず、水道水について
おさらいしたいと思います。
水源から我々の各家庭の
蛇口までに至る道のりには
越えなければならない
大切な関門が幾つか在ります。
・・・・・・・・写真はイメージであり本文の内容とは一切関係ありません。
・・水源について
・・・水源とする河川や湖沼などの環境や水質の安全面でのレベルの問題。
・・・例えば、これは後に住民への健康被害として大事件となった事例です。
・・・水道水を作るための浄水場建設場所と下水処理施設建築場所との
・・・不整合な場所の設定によって、結果として住民が不利益となった
・・・ケースです。
・・・この街での浄水場と下水処理施設との位置関係が最悪でした。
・・・普通は、どちらの建物も河川に沿って建築されます。
・・・効率的な運用としては、上流側に浄水場を建て
・・・下流側に下水処理施設を建てるという図式が成り立ちます。
・・・これは至極当たり前の話しです。
・・・しかし、この街の場合はその逆でした。
・・・上流側に下水処理施設があり、すぐ傍の下流側に浄水場が在るのです。
・・・背景には利権が絡んでいるとのことでしたが
・・・住民としては納得できない状況です。
・・・もう一つの事例は先のケースと似ていますが ・ ・ ・
・・・水道水に適した水源を確保しようにも、地理的に難しい
・・・位置にその街が在るのです。
・・・致し方なく、隣接する街の下水処理施設下流より
・・・この街へと引き込み、浄水して市民へ提供しているのです。
・・・結果、この街の水道水の水質は全国ワースト3に入る
・・・レベルのものとなっております。
・・・・・・・・・・・・・・・金町浄水場取水塔 東京都HPより
・・浄化施設について
・・・関東関西圏内の浄水場のいくつかは、既に高度浄水処理が
・・・行われております。
・・・私も2年在住しておりましたが、東京都の金町浄水場では
・・・導入した1,992年以降、それまでの臭気もなくなりました。
・・・高度浄水処理とは、通常の凝集沈殿と濾過殺菌に加えて
・・・活性炭処理・オゾン処理・生物処理を施す技術です。
・・・蛇足ながら、難点としては建設費等が莫大だということです。
・・・東京都の場合は総建設費用は272億円
・・・運営コストは、通常の処理費用に加えて1㎥当たり10~15円の
・・・アップとなります。
・・・ちなみに、大阪市の場合には市内全域の高度浄水処理導入に
・・・要した費用は753億円です。
・・・私は大阪でも通算5年在住しましたが、シャワーを浴びるときの
・・・臭気は皆無となりました。
・・・ただ、これを全国的に拡大するには、限られた財源のなかでは
・・・難しいと言わざるを得ません。
・・浄化方法について
・・・この部分だけで膨大な説明が必要(語り尽くせません)
・・・となるため2点のみお話しさせていただきます。
・・・・凝集剤として添加されるアルミニウムは
・・・・アルツハイマー病の危険因子だということ。
・・・・処理後に提供されている水道水を検査すると
・・・・一部地域では数種類の農薬が確認できました。
・・・・見た目は透明ですが ・ ・ ・
・・水道管について
・・・これについても2点のみお話しさせていただきます。
・・・・1,980年前期以前に施工設置された水道管の一部には
・・・・鉛管が使われております。
・・・・水道管のみならず、施工時や修理に使われるはんだにも
・・・・使われております。
・・・・もう一点はアスベスト管(石綿セメント管)です。
・・・・アスベスト ?
・・・・アスベストって、数年前に一企業が肺気腫を患った方へ補償
・・・・する云々といって社会問題となった、あのアスベストのこと ?
・・・・そうです。
・・・・あのアスベストです。
価格が安く施工のしやすさから、日本では昭和初期から使われておりました。
ただし、耐久性の面では難が在り、過去漏水事故が多々発生するため、
1,983年以降は付設されておりません。
また、万一口から採取したとして、呼吸して吸い込むよりも毒性は小さい
としながらも ・ ・ ・
・・ビル・マンションなどの受水槽について
・・・混※この件についての詳細は別にご説明させていただきます。
・・・・・・問題点のみ記入します。
・
・・・構造上、密閉されている状態ではないために動物や害虫、汚物の
・・・混入がしやすい。
・・・清掃も含めて、管理状態が不十分です。
・・塩素(Chlorine)について
・・・塩素は各家庭の蛇口までの過程で必要とされた物質であって
・・・それ以降は全く不要の存在です。
・・・蛇口部分で取り除くことは、当たり前のことだと考えております。
蛇口から、水と一緒に塩素や有害物質を
取り込むことはありません。
カートリッジの特徴を確認して
ご自宅の置かれている水環境と照らし合わせて
納得される品物を見つけましょう。
♦活性炭 =水に溶けた物質を対象とします。
・・・・・・・・・・カルキ臭・カビ臭・塩素・農薬・ウィルス・合成洗剤
・・・・・・・・・・トリハロメタン・環境ホルモン・有機溶剤等
♦中空糸膜 =水に溶け難い物質を対象とします。
・・・・・・ 鉄・亜鉛・銅・鉛・マンガン
・・・・・・ クリプトスポリジウム等
♦活性炭+中空糸膜=お互いの長所を補填する形で複合体とします。
♦セラミック =焼物のフィルターです。
・・・・・・・・・・お湯の使用にも耐えうる素材として販売されている
・・・・・・・・・・メーカーもあります。
・・・・・・・・・・一般的には、活性炭は粒状活性炭が使われています。
・・・・・・・・・・粒状の場合は、粒の表面に不純物を吸着させます。
♦逆浸透膜(RO) =特殊な膜を使って浄化能力を極限まで高めた商品です。
・・・・・・・・・・このフィルターについては、別途ご説明いたします。
・・・・・・・・・・下記に特徴のみ列記します。
・・・・・・・・・・・・機器が高額であること。
・・・・・・・・・・・・ミネラル成分も一緒に取り除いてしまうため
・・・・・・・・・・・・水としての味は落ちます。
・・・・・・・・・・・・コップ1杯の飲料水を作るために約1分30秒程度の
・・・・・・・・・・・・時間がかかり、そのためにはコップ4杯程度の
・・・・・・・・・・・・捨て水がでます。
・・・・・・・・・・・・機器の保守管理が難しい。
・・・・・・・・・・・・飲み方に工夫が必要です。
・・・・・・・・・・・・事前知識がないと身体を壊します。
♥豆知識:活性炭の塩素除去能力について
・・・・・・・・・10g(20ml)の活性炭=≒60gの残留塩素を除去できます。
・・・・・・・・・水道水中の残留塩素濃度を1mg/Lと仮定した場合
・・・・・・・・・≒60㎥の水の処理能力があることになります。
♥カートリッジの交換期限については、
・「浄水器も腐ります」をご参照ください。
チェック項目/ろ過材の種類 | 活性炭 | 活性炭 + 中空糸膜 |
活性炭 + セラミック |
活性炭 + 逆浸透膜 |
残留塩素(カルキ臭) | ○ | ○ | ○ | ○ |
カビ臭 | 交換時に限り ○ |
交換時に限り ○ |
交換時に限り ○ |
○ |
鉄さび・濁り | △ | ○ | △ | ○ |
トリハロメタン | 交換時に限り ○ |
交換時に限り ○ |
交換時に限り ○ |
○ |
細菌 | ○ | ○ | ○ | ○ |
有機物全般 | × | × | × | △ |
ミネラル分を残す | ○ | ○ | ○ | × |
目詰まりはしない | ○ | △ | ○ | × |
国民生活センター・消費生活センター・横浜市衛生研究センターの調査報告書を基に作成
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