石原都知事の発表直後にパニック
2,011年3月23日のことです。
東京都の調査で浄水場の水道水から乳幼児向けの基準を上回る
放射性物質が検出されたと発表されました。
福島第一原子力発電所から流出した放射性物質が
河川に流れ込んだものと推測されました。
同日の午後には石原慎太郎元知事も記者会見で
ことの経緯を発表したものですから、都民は一気に
パニック状態となってしまったのです。
当時私は大阪の地をアタックキャンプとして
ミネラルウォーターに関わるメーカーに籍を置いて
活動しておりました。
震災当日も、大阪市内のホテルで数百名規模の
学会に参加していたのです。
私のもとに3月24日、コールセンターでの電話対応が
パンク状態のため、私にもオペレーターとして対応して
欲しいとの依頼が入ったのです。
数日間は電話の応対に専従いたしました。
そして、終日電話対応をして分かったこと。
危機管理能力が希薄だということです。
その理由は明確です。
便利さの中に暮らし、コンプライアンスの名のもとに
盲信し、その背景に在る真実の姿を見極める姿勢が
退化してしまったのです。
レシーバーをとおして必死に語りかけてくる声の主は
大部分の方が若い女性の方々のもです。
近くには乳幼児がいて泣き声も聞こえます。
内容は、近隣でミネラルウォーターを確保することが
できないので、何とかして欲しいとの悲痛な叫びです。
失礼ながら、私が一番興味があったことは、ただ一つ
常日頃、赤ちゃんのミルクを作る水には
何を用いているのかという一点です。
結果は、水道水と答えた方が70%、10%の方が宅配水
残りの20%の方が市販されているペットボトルと
答えられました。
水道水と答えられた方の中には多数の方々が
浄水器も取り付けてないとのこと。
・ ・ ・ 総毛だつ思いをしました。
これが現状なのだと恐ろしさを感じました。
ミネラルウォーター協会の資料によりますと
国別の2,018年度の一人当たりの年間消費量は以下のとおりです。
蛇足ながら、私個人の使用量は年間1,460リットル以上です。
(4リットル×365日)
イタリア | 200.5 |
スペイン | 166.8 |
フランス | 144.5 |
ベルギー | 131.7 |
アメリカ | 116.6 |
ドイツ | 114.2 |
スイス | 104.3 |
カナダ | /58.7 |
イギリス | /36.5 |
日本 | /31.7 |
・・・・(単位:リットル)
もっとも、この表だけで判断することは難しく
早計ではあります。
各国の水道水の普及状況、水道水の硬度、水道料金
ミネラルウォータの値段、入手のし易さなど
一切考慮に入れず、ただ使用量の結果です。
私の場合は、ミネラルウォーターは常時400リットルから1,000リットル
最も少ない時でも300リットルは在庫として保管しております。
限界在庫を決めて、定量発注しているのです。
災害などでミネラルウォーターの補給が断たれた場合、
地域性もありますが、特に私の居住しているこの地では
水道水を飲用として使用することは私にとっては考えられません。
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